筋トレマシンの使い方、よくわからないですよね?ちゃんと教わっても、すぐ忘れてしまいますよね?
現役パーソナルトレーナーがジムでのマシントレーニングを解説します。今回は、肩のトレーニングに効果的な運動のご案内です。
・ショルダープレスのやり方
・スコットプレスのやり方
・マシンの設定とポイント
1台のマシンで2つのフォームを紹介します。
ショルダープレスマシンの使い方と効果

ショルダープレスは肩を鍛えるマシンです。ほどよい肩幅を演出することで、女性であれば小顔効果、男性であればたくましい腕まわりをつくる効果が期待できます。
ここでは、あまり知られていないバリエーション「スコットプレス」も解説します。
主な筋肉

- 主に働く筋肉は、肩の前側と横側。
(三角筋の前部と側部) - 2つのフォームにより前と横を鍛え分けることができる。
動作とポイント
まずは一般的に案内される正面を向いて座るトレーニングフォームを見てみましょう。
肩の前側に効かせる
- 肩の前部がターゲット
- シートの高さを低くする
(座った時にグリップが耳の高さに位置するように) - 体は少し(胸から)丸めておこなう
(胸をはりすぎない) - 足幅は股関節幅
- グリップをつかむ位置は肩から肘にかけての腕(上腕)が床と平行の時、肘から手首までの腕(前腕)が垂直の位置を目安
- 上腕を床と平行より下げ過ぎると怪我に繋がりやすい
(上腕と床が平行の位置にきたらダンベルを挙上させる) - 初心者にもおすすめできる種目
続いて、スコットプレスという種目。
ショルダープレスマシンで行うと以下のようになります。
肩の前と横側に効かせる
- 肩の前部と側部がターゲット
(側部の種目としても使える) - 既存のショルダープレスマシンを活用
- 負荷方向に対して体を少し前に傾けてプレス動作をおこなう
(やり方はショルダープレスと同じだが、肩の側部も刺激することができる) - ショルダープレスマシンに反対を向いて座り、体が軽く前傾になるようにセット
(必要に合わせて外付けパットを正面にセット) - 可動域は狭くなる
(肘は肩より下げない!) - 低負荷、高回数でおこなう
- 足は開き骨盤を前傾させておこなう
(猫背でおこなうと腰への負担が大きい) - グリップは握り込まないサムアラウンド


反り腰に注意
マシンショルダープレスの場合、胸をはりすぎると肩にあまり効いてきません。これは胸の種目のようになってしまうからです。また、スコットプレスでも胸を引き上げようとすることで反り腰になり、脊柱に負担が掛かる恐れがあります。
胸は正面か、やや下げた状態で動作しましょう。
名前の由来
ショルダープレスは読んで字のごとく、肩で押す動作です。スコットプレスは人の名前だそうです。筋トレの種目名は使う筋肉や動作を示した名前のほか、あの素晴らしい身体をしている(筋トレ業界の)有名人がやってた種目として、人名がつくものがあります。
まとめ

繰り返しになりますが、
もう一度いっしょに確認していきましょう!
肩の前側に効かせる
- 肩の前部がターゲット
- シートの高さを低くする
(座った時にグリップが耳の高さに位置するように) - 体は少し(胸から)丸めておこなう
(胸をはりすぎない) - 足幅は股関節幅
- グリップをつかむ位置は肩から肘にかけての腕(上腕)が床と平行の時、肘から手首までの腕(前腕)が垂直の位置を目安
- 上腕を床と平行より下げ過ぎると怪我に繋がりやすい
(上腕と床が平行の位置にきたらダンベルを挙上させる) - 初心者にもおすすめできる種目
肩の前と横側に効かせる
- 肩の前部と側部がターゲット
(側部の種目としても使える) - 既存のショルダープレスマシンを活用
(スコットプレス) - 負荷方向に対して体を少し前に傾けてプレス動作をおこなう
(やり方はショルダープレスと同じだが、肩の側部も刺激することができる) - ショルダープレスマシンに反対を向いて座り、体が軽く前傾になるようにセット
(必要に合わせて外付けパットを正面にセット) - 可動域は狭くなる
(肘は肩より下げない!) - 低負荷、高回数でおこなう
- 足は開き骨盤を前傾させておこなう
(猫背でおこなうと腰への負担が大きい) - グリップは握り込まないサムアラウンド
・身体が前後や上下にブレないということは、強い体幹が維持できていますよ!
・よくわかんないけど肩に効かないのは正しい構え(肩甲骨を下げること)ができていないから…
テクノジム社製ウェイトマシンの活用法

メリットとデメリット
高い安全性
ウェイトマシンのメリットは以下の2つに集約されます。
1、シートや背もたれが姿勢をサポートしてくれる
2、ウェイトピンの抜き差しで簡単に負荷調整ができる
これらは筋トレをはじめて行う人たちが安全にトレーニングを行えるように設計されています。シートや背もたれなどがあることで、自らの姿勢に目を向けることができるからです。
テクノジム社のショルダープレスの場合、自転車のサドルを大きくしたようなシートは骨盤の傾きを知るきっかけを与えてくれます。骨盤が寝ているのか起きているのか、これをコントロールするだけでも背中への効きかたが変わります。また、シートは後頭部まで届くように伸びており、充分なほどにあなたのフォームをサポートしてくれます。支えに頼りすぎず、自らの身体操作や筋肉を駆使してトレーニングをするべきだと、そっと教えてくれているのです。
過信が招くもの
ウェイトマシンのメリットは、そのままデメリットにもなってしまいます。
1、シートや背もたれに頼りすぎてしまう
2、無理な重さにも簡単に挑戦できてしまう
これらは筋トレ初心者が陥ってしまう落とし穴です。
ショルダープレスの場合、動作中に肩がこると感じる場合はうまく身体操作ができていない可能性があります。また、ウェイトピンはその操作性の良さから簡単に無謀な重さにも挑戦できてしまいます。これはバーベルやダンベルのトレーニングではまず起こりません。自分の能力以上のものは準備段階で無理だとわかるからです。
高い安全性を誇るウェイトマシンでも、使い方によって腰を痛めたり肩が凝ったりもします。どんなに高価な自転車を買っても、乗り手の能力が低ければ速く走れませんよね?
初心者がウェイトマシンを使ってトレーニングする場合、少し慎重に進めて行くと良いでしょう。