ジムのフリーウェイトエリアには様々な形や長さをした鉄の棒(バーベル)があります。
「どれをどう使っていいかよくわからないですよね?」
どれを使っても一緒だと思っていませんか?
実はその形にトレーニング効果を高める秘密が隠されているのです。EZ(イージー)バー、オリンピックバー、ストレートバー、それぞれの特徴をパーソナルトレーナーが解説していきます。
・長さや形状の違う理由
・それぞれのメリット
・初心者に優しいのはEZバー
バーベルトレーニングを始めたい方は必読ですよ!
EZバーは腕の筋力トレに最適
EZバーの特徴は?
- バーだけで10kgの重さがある
- プレートと留め具を使って重さを変えられる
- 長さが短く安定感がある
- 握り手の部分が湾曲している
- 手首に優しい設計で初心者も安心
力こぶや二の腕の筋トレで活躍
EZバーは持ち手(少しザラついている部分)がやや曲がっているのバーです。上腕二頭筋(力こぶ)や上腕三頭筋(二の腕)のトレーニングによく使用されます。代表的なエクササイズは、「EZバー・バイセプス・カール」や「EZバー・トライセプス・エクステンション」です。
EZバーカール
EZバー・トライセプス・エクステンション
オリンピックバーは高重量の筋トレに適している

ベンチプレスで使うオリンピックバー
オリンピックバーの特徴は?
- バーだけでも20kgの重さがある
- 長さがあり最初はやや不安定に感じる
- 中〜高重量トレーニングに適している
オリンピックバーは長くて重いバーベルです。ベンチプレス、スクワット、デッドリフトといったBIG3に代表されるような高重量を扱う種目に適しています。どのような動作なのか確認してみましょう。
必要であれば詳細リンクからやり方を確認することができます。
ベンチプレス
≫【胸筋に効かせる】バーベルベンチプレスのやり方
スクワット
≫【ヒップアップに効果的】バーベルスクワットのやり方
デッドリフト(ハーフ)
≫【背中に効く】腰痛知らずのハーフデッドリフト
ストレートバーも腕の筋トレに使用する
ストレートバーの特徴は?
- バーだけでも10kgの重さがある
- 長さが短く安定感がある
- 握り手も含めまっすぐな形状
- 種目により手首に負担が掛かる
ストレートバーはオリンピックバーと比べて重さや長さも半分なので高重量をつける種目にはあまり向いていません。EZバーと同じ、比較的負荷の低い、腕周りのトレーニングに用います。
ちなみに、バーベルのことを「シャフト」と呼び、ストレートバーはオリンピックバーと比較して「ショートバー」と呼ばれることもあります。
オリンピックバーとストレートバーの違い
用途や行えるトレーニング種目は似ていますが、長さと重さが違います。標準サイズのオリンピックバーの重さは20kgで、長さは2.2m。ストレートバーはその半分のサイズです(10kg、1.2m)。
オリンピックバーはその名の通り、五輪競技のパワーリフティングで用いられるバーを指します。名前の由来はすごいのですが、実はどんなジムにも置いてある標準的なバーベルです。決して特別なアスリートにしか使えないわけではありません。メーカーにより規格の違いがあるようですが、パワーリフティングなどの競技者でない限りこだわる必要はないでしょう。
EZバーとストレートバーの違い

EZバー(上)とストレートバー(下)
腕周り(力こぶや二の腕)のトレーニングツールとしての特徴は以下のとおりです。
・EZバーは、正しい向きで握ると手の平がやや内側に向くため手首への負担が軽くなります。ストレートバーと比べると、上腕二頭筋のほか上腕筋(力こぶの土台)も鍛えられるため、腕のサイズアップトレーニングを安全に行うことができます。
・ストレートバーは、握ると手の平が正面を向きます。EZバーと比べ手首への負担はありますが、力こぶの横幅をつくり、腕周りをさらにたくましく見せるトレーニング種目に対応することができます。
ズバリ、筋トレ初心者が腕周りのトレーニングする場合はEZバーがおすすめです。
ストレートバーは手首への負担が心配されますが、EZバーより上腕二頭筋(力こぶ)を鍛えるには効果的とも言えるので、EZバーの種目に慣れたらストレートバーの種目も取り入れてみることを検討してみましょう。
導入の手順
- 初めはEZバーを用いた種目でトレーニングする
- 慣れたらストレートバーを用いた種目も加える
- ダンベルやケーブルマシンを活用し動作範囲の異なる種目も採用する
初心者のBIG3練習に
デッドリフトやスクワットなど、筋トレ初心者がBIG3と呼ばれる種目を練習する際には長さの短いストレートバーがオススメです。10kgという負荷は女性でも頑張れば扱える重さですし、安定感のある短いバーで正しいフォームを習得すれば1ヶ月後には体が楽に動けることを実感できるでしょう。
まずはバーのみの重さからはじめ、慣れてきたら専用のプレートを取り付けて負荷を加えましょう。練習を重ね、できるだけ早い段階で専用ラックやオリンピックバーを使ったスクワットなどに挑戦することで、トレーニング成果の遅延を防ぐことができます。
もちろん、各種トレーニングについては知識や指導経験の豊富なトレーナーさんに教わるのが一番ですよ!
呼びかたはケーブルマシンのグリップにも登場する
ちなみに、「EZバー」「ストレートバー」という呼び方は、ケーブルマシンのアタッチメント(付け替えられるグリップの種類)を指す場合もあります。
曲がっているブーメラン型を「EZバー」、まっすぐとした棒状のものを「ストレートバー」と呼びます。
ややこしいかもしれませんが、知っているとトレーニング通ですね。
いかがでしたでしょうか?
それぞれのバーの違いがなんとなくわかっていただければ幸いです。
なんでもいいからと適当に行うトレーニングより、目的ごとに使い分けられるとスマートですよね!
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